○岩国地区消防組合職員衛生管理規程
昭和58年3月30日
消防本部訓令第3号
第1章 総則
(目的)
第1条 この規程は、岩国地区消防組合における職場及び職員の衛生管理に必要な事項を定め、快適な職場環境の形成を促進するとともに、職員の健康の保持に資することを目的とする。
(法令等との関係)
第2条 岩国地区消防組合における職場及び職員の衛生管理については、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)及び地方公務員法(昭和25年法律第261号)並びにこれらに基づく命令(以下「衛生管理に関する法令」という。)に定めるもののほか、この規程の定めるところによる。
(所属長の責務)
第3条 所属長(課長、室長及び署長をいう。以下同じ。)は衛生管理についての責任者として、快適な職場環境の形成の促進及び職員の健康の保持増進に努めなければならない。
(衛生管理者の責務)
第4条 衛生管理者は、衛生管理に関する法令及びこの規程に定めるところに従い、誠実にその職務を遂行しなければならない。
(職員の責務)
第5条 職員は、常に自己管理を図り、最良な健康状態を保持するとともに快適な職場環境の形成に努めなければならない。
2 職員は、所属長、衛生管理者及び産業医の行う衛生管理上の措置に従い、又は協力しなければならない。
第2章 衛生管理体制
(衛生管理者)
第6条 消防本部に、衛生管理者を置く。
2 衛生管理者は、労働安全衛生法に定める資格を有する者から消防長が選任する。
3 衛生管理者は、次に掲げる事務を掌理する。
(1) 職場環境の衛生上の調査及び改善に関すること。
(2) 救急用具等の点検及び整備に関すること。
(3) 衛生教育に関すること。
(4) 健康診断、健康相談その他職員の健康保持に必要な事項に関すること。
(5) 休職者、長期欠勤者その他健康に異常のある者に関すること。
(6) 健康障害の防止に関すること。
(7) ストレスチェック制度に関すること。
(8) その他衛生管理に関すること。
4 衛生管理者は、前項各号に掲げる事務に関し、必要に応じ所属長に対し改善措置等について意見を具申することができる。
(衛生推進者)
第6条の2 労働安全衛生法第12条の2の規定に基づき、常時10人以上50人未満の職員が勤務する分署及び出張所に、衛生推進者を置く。
2 衛生推進者は、当該分署及び出張所職員のうちから消防長が選任する。
3 衛生推進者は、前条第3項各号に掲げる事務のうち衛生に係る事務を担当する。
(衛生管理員)
第7条 所属長は、衛生管理者の事務を補助させるため、必要に応じ衛生管理員を選任することができる。
2 衛生管理員は、衛生管理者の指示を受け衛生管理に関する事務を誠実に行わなければならない。
(産業医)
第8条 消防本部に産業医を置く。
2 産業医は、医師のうちから消防長が選任する。
3 産業医は、次に掲げる事項を行う。
(1) 健康診断の実施及び健康に異常のある者の療養指導等の職員の健康管理に関すること。
(2) 衛生教育、健康相談等の職員の健康の保持増進のための施策に関すること。
(3) 職場環境の巡回点検及び指導に関すること。
(4) 健康障害の原因調査及び再発防止のための医学的措置に関すること。
(5) その他医学的専門的立場から、職員の健康管理等について必要な事項に関すること。
4 産業医は、前項各号に掲げる事項に関し、所属長に対して勧告し、又は衛生管理者に対して指導若しくは助言することができる。
(衛生委員会)
第9条 消防本部に、衛生委員会を置く。
2 衛生委員会は、次に掲げる衛生管理に関する事項を調査審議する。
(1) 職場環境の整備及び改善に関すること。
(2) 衛生教育の実施計画の作成に関すること。
(3) 健康障害の原因及び再発防止対策に関すること。
(4) 休職者、長期欠勤者その他健康に異常のある者に関すること。
(5) その他衛生に関する必要な事項
3 衛生委員会は、調査審議の結果に基づき、必要に応じ所属長に対して意見を述べることができる。
(衛生委員会の構成)
第10条 衛生委員会は、次に定める者をもって構成する。
(1) 消防本部にあっては総務課長、予防課長補佐、警防課長補佐、通信指令課長補佐及び広域整備対策室長補佐、消防署にあっては副署長
(2) 衛生管理者
(3) 衛生に関し経験を有する職員で、所属長が指名したもの
2 委員長は、総務課長をもって充てる。
3 委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。
4 衛生委員会は、委員長が必要と認める場合には、議事に関係ある職員等を出席させ意見を述べさせることができる。
(衛生委員会の開催)
第11条 委員会は、委員長が招集し、その議長となる。
2 委員会は、毎月1回以上開催するようにしなければならない。
3 委員会は、委員の過半数が出席しなければこれを開催することができない。
4 委員長は、会議の結果を消防長へ報告するものとする。
(衛生委員会の委員の任期)
第12条 第10条第1項第3号に掲げる衛生委員会の委員の任期は、1年とする。
(衛生委員会の事務局)
第13条 衛生委員会の事務局は、消防本部総務課内に置く。
第3章 衛生管理業務
(一般教育)
第14条 所属長は、職員に対し職員の衛生及び健康保持に関する知識の向上を図るため、あらかじめ定める衛生に関する教育計画に基づき衛生教育を実施しなければならない。
(特別教育)
第15条 所属長は、前条に定める教育を実施するほか、次に掲げる職員に対し衛生教育を実施しなければならない。
(1) 新たに採用された者
(2) 著しく業務の異なる部署に配置された者
(3) その他消防長が特に必要と認めた者
(採用時健康診断)
第16条 消防長は、職員を採用するときは、消防職員として必要な健康状態に配慮した既往歴の調査等について、医師による健康診断を行わなければならない。
(定期健康診断)
第17条 総務課長は、職員に対し毎日勤務者については1年ごとに1回、交替勤務者については1年ごとに2回、定期に年齢又は職務に応じた項目について、医師による健康診断を行わなければならない。
(特別健康診断)
第18条 総務課長は、前2条に定める健康診断のほか、必要があると認められる場合においては、関係職員に対して特別な健康診断を行わなければならない。
(精密検査)
第19条 総務課長は、前2条に定める健康診断の結果異常の認められた職員に対し、精密検査を受けさせなければならない。
(健康診断結果の通知)
第20条 総務課長は、前3条に定める健康診断及び精密検査の結果を速やかに消防長及び本人に通知しなければならない。
(精密検査結果の判定)
第21条 消防長は、第19条に定める精密検査により健康に異常が認められた職員(以下「健康異常者」という。)について、産業医等と協議の上、次に定める区分により判定し、所属長及び本人に通知しなければならない。
A 要療養者 勤務を休む必要がある程度の病状である者
B 要観察者 勤務に制限を加える必要がある程度の病状である者
C 要注意者 勤務をほぼ平常通りに行ってよい程度の病状である者
D 健康扱い者 勤務を平常通りに行ってよい者
(1) 要療養者 就業の禁止及びその病状に応じた入院治療等の適当な療養
(2) 要観察者 勤務時間の短縮、配置換その他適当な措置
(3) 要注意者 過重な勤務及び時間外勤務の抑制その他適当な措置
(療養等の義務)
第23条 健康異常者は、主治医、産業医、衛生管理者及び所属長の指導、指示に従い療養等に専念し、自己の健康回復等に努めなければならない。
(便宜の供与等)
第24条 所属長は、職員の健康保持増進を図るため、体育活動、レクリエーションその他の活動についての便宜を供与する等必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(職員に対する配慮)
第25条 所属長その他の管理監督者は、職場環境及び職員の健康に係る職員の苦情相談に応じる等職員に対し適切な配慮をするよう努めなければならない。
(衛生管理者の巡視)
第26条 衛生管理者は、毎週1回庁舎等を巡視し、職員の衛生管理上改善すべき事項があるときは、直ちに必要な措置を講じなければならない。
(産業医の巡視)
第27条 産業医は、少なくとも毎月1回庁舎等を巡視し、職員の衛生管理上改善すべき事項があるときは、直ちに必要な措置を講じなければならない。
(環境整備)
第28条 所属長は、常に環境整備に配慮し、執務場所、食堂、浴場、便所、仮眠室その他の場所の清潔を保ち、照明、採光、換気等を良好な状態に維持するとともに、これらの改善に努めなければならない。
(救急用具等)
第29条 所属長は、職員の応急手当に必要な救急用具及び材料等を備え、その設置場所及び使用方法を職員に周知させなくてはならない。
2 所属長は、前項に定める救急用具及び材料等を常に清潔に保たなければならない。
(防疫)
第30条 所属長は、その管理する庁舎等において感染症(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)第6条第1項に定める感染症をいう。以下同じ。)又は食中毒が発生し、若しくは発生するおそれがあるときは、直ちに消毒等必要な措置を講じなければならない。
(感染症等発生時の届出)
第31条 職員は、自己又は同居中の者が感染症又は食中毒にり患したときは、速やかに所属長に届け出なければならない。
(消防業務従事後の健康管理)
第32条 所属長は、職員が消防活動に従事したときは、必要に応じ、次に掲げる措置をとり健康管理に万全を期さなければならない。
(1) 帰署後速やかに、職員に身体異常の有無を確認させること。
(2) 洗身、洗眼、うがい、保温等を励行させること。
2 所属長は、職員が救急業務等に従事し、感染症疾患にり患のおそれがあると認められる場合には、消毒の実施、医師の診察等必要な措置を講じなければならない。
第4章 記録及び報告等
(各種記録及び報告)
第33条 衛生管理者は、次に掲げる衛生管理に関する記録を整理し、総務課長に報告するとともに必要に応じて消防長に報告しなければならない。
(1) 衛生委員会記録
(2) 衛生教育実施記録
(3) 職員の健康管理(健康診断個人票 第1号様式)
(4) 健康異常者の状況の記録
(5) 衛生巡視結果の記録(第2号様式)
(6) 救急用具等記録(救急用具配布簿 第3号様式)
(7) 消毒実施結果の記録
(8) その他衛生管理上必要な記録
2 各種記録及び報告等の文書の保存期間は、法令等で特別の定めがあるものを除くほか、3年とする。
附則
この訓令は、昭和58年4月1日から施行する。
附則(昭和59年4月1日消防本部訓令第4号)
この訓令は、昭和59年4月1日から施行する。
附則(昭和62年5月1日消防本部訓令第3号)
この訓令は、昭和62年5月1日から施行する。
附則(平成9年4月1日消防本部訓令第5号)
この訓令は、平成9年4月1日から施行する。
附則(平成27年12月21日消防本部訓令第2号)
この訓令は、平成28年4月1日から施行する。
附則(令和元年8月10日消防本部訓令第8号)
この訓令は、令和元年8月1日から施行する。
附則(令和3年4月1日消防本部訓令第8号)
この訓令は、令和3年4月1日から施行する。